商品のアイデア、デザイン、ブランドを守る専門家
弁理士は、知的財産権に関するすべての事務手続きを代理する国家資格です。我々、弁理士は、企業や個人経営者が新規に開発した製品や サービスについて、他人に安易に模倣されないように、特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権といった知的財産権の取得をサポートします。企業のグ ローバルな展開に応じて、知的財産権の重要性は高まっており、弁理士の活躍する場も多くなって来ています。
弁理士制度は、1899年に施行された「特許代理業者登録規則」から始まり、国家資格としても弁護士についで歴史のある資格です。 1909年には、特許局への手続などは「特許弁理士」でなければ行えない旨が規定されました。その後、1921年に弁理士法が公布され、「特許弁理士」か ら現在の「弁理士」という呼び方となりました。
職業としての弁理士
弁理士は、企業から特許の相談を受けるために、発明に関する技術を理解する必要があります。ですから、依頼する企業が、例えば、自動車 会社であれば、車のエンジンやハイブリッド技術等、自動車に関わる技術について、精通していなくてはいけませんし、IT会社であれば、スマートフォンや ネットワーク等の技術に精通していなければなりません。そのため、理系の弁護士とも言われており、理系的な技術的理解と法律的なセンスが要求される職業で す。また、意匠権は、デザインに関する知的財産であるために、芸術的なセンスも要求されますし、さらに、商標権は、商品やサービスに関するロゴ、名称、 マークなどに関する企業のブランド戦略に関係します。ですので、弁理士は、企業における”知”の様々な面について精通している必要があります。